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[はじめての調色](硬化剤の効果とトラブル)について


数字や数式

皆さんは「硬化剤」という言葉はご存じでしょうか?塗料における硬化剤とは塗料が本来の性能を発揮するために大事なアイテムとなります。ここでは少し硬化剤についてお話をしましょう。はじめての調色を行う上でも大事なポイントとなりますのでおさえておきましょう。


この記事の目次

<硬化剤について>

<硬化と乾燥との違い>

<よくある悪いあるある例>

<作業時間の短縮には>

<調色時の注意点>

<まとめ>




<硬化剤について>

塗料における硬化剤とは

・2液混合タイプの塗料を塗膜へ硬化するために加えるものです。 ・硬化剤の種類によっては塗料の硬化時間や耐久性などの性能を添加するタイプもある。

・主な成分はポリウレタン塗料にはイソシアネート系、エポキシ系にはアミン系が使われています。


<硬化と乾燥との違い>

大きな意味の違い

・硬化とは主剤である塗料と硬化剤とが混ざり合うことで化学反応(架橋反応)が起こり強度や耐久性、耐候 性などの特徴を得ること

・乾燥とは物質から水分や揮発性成分が除去される現象のこと(物質によっては固形化すること)


基本中の基本、硬化させるもの!

読んで字のごとく、塗料を液状から硬化(固める)させるものです。入れることは忘れてしまえば硬化することはできません。しかし溶剤が揮発することで1液性塗料のように乾燥はします。しかしこれは似て非なるものです。

2液性塗料には耐候性、耐水性、耐溶剤性、耐油性、柔軟性などの機能があり、硬化しなければ十分にその機能が発揮されないからです。



<よくある悪いあるある例>

実際のトラブルのケース

しかしよく勘違いされがちなのは、「硬化する=乾燥を促進させる=早く作業が進む!」、「より機能を向上させよう!」などと思い、用量を守らず多く加える方がいます、また予算や手間の削減のため用量を少なくしたり、そもそも使わないなどのケースもありますがそれも大きな間違いです。

加える量はカタログやラベルに記載があります。(例 主剤:硬化剤=10:1など)硬化剤は用量以上に入れてしまうと硬化剤の成分が残ってしまい硬化不良機能不良が起きてしまうことがあります。また少なかったり使用しない場合は上記のとおり機能を十分に発揮することができません。

(※混合比は種類により、5:1、4:1、2:1など様々なため事前に確認をしておきましょう)


<作業時間の短縮には>

タイプを知ろう

もし硬化剤で作業時間の短縮をしたい場合は速乾性効果のあるタイプのものを使用しましょう。


<調色時の注意点>

はじめての調色を行う上でのポイント

調色時の注意点としては、硬化剤を入れる前と入れた後の色味には変化や誤差が生じます。

必ず仕上げの前にチェックが必要となります。仕上がりにかかわることなので注意をしましょう。



<まとめ>

硬化剤はうまく使いこなせれば強い味方となります!ぜひ用量用法は正しく使いましょう!



 
社長の似顔絵

[記事を書いた吉田裕志について]


吉田裕志(よしだ ひろし) B型 職人気質

有限会社レインボーペイント代表取締役

調色歴20年、国家資格である単一等級調色技能士、一級塗装技能士を持ち、

今でも調色に情熱を注ぐ

座右の銘 「背中の汚れは調色マンの恥だ」








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