今回は、S(すごく)D(大事な)S(書類)ではなく、S(Sefety)D(Data)S(Sheet)SDSについてお話しましょう。塗料や溶剤など危険物を取り扱う上で実はホントに大事な書類なんです!
この記事の目次
<SDSについて>
<SDSを入手するには?どう活用すればいい?>
<注意点>
<まとめ>
<SDSについて>
SDSって何の略?何に使うの?
SDSとは安全データシート(Sefety Data Sheet)の略で、化学物質やその混合物の危険性や取り扱いに関する情報をまとめたものです。化学物質を取り扱う上で、労働者や環境を守るために非常に重要な情報源となります。
記載されている主な情報
SDSは数枚にわたり様々な内容が記載されています。主な内容は以下の通りです。
・化学物質の名称:物質の正式名称、別名、化学式など
・成分:物質を構成する成分とその割合
・危険性:引火性、爆発性、腐食性、健康への影響など
・応急処置:誤飲、皮膚接触、吸入、緊急時の対処法
・消火法:火災発生時の消火方法
・漏出時の措置:物質が漏出した場合の処理方法
・取り扱いおよび保管上の注意:安全な取り扱い方、保管場所など
・廃棄方法:廃棄する際の注意事項
SDSの重要性
SDSは安全や衛生管理の上でとても重要なものです。とくに企業にとっては労働安全衛生法をはじめとする様々な法律で義務づけられています。ポイントは以下の通りです。
・使用者・労働者の安全確保:化学物質の危険性を事前に把握し、事故を防止
・環境保護:化学物質の漏出や誤った廃棄による環境汚染を防ぐ
・法規制への対応:化学物質に関する法規制を遵守するために必要
<SDSを入手するには?どう活用すればいい?>
SDSの入手方法
SDSは塗料や溶剤の製造業者(メーカー)や販売店により取り寄せることができます。
基本的には無料で数日程度~数週間で入手可能です。
さらに特殊なRoHSやREACH(EUの法規制)などの特定の有害物質に対する調査資料を取り寄せることも可能です。また以下のケースもあります。
・安全衛生委員会:企業内に設置されている場合もあり
・インターネット:化学物質のデータベースでの検索
SDSの活用方法
SDSは何においても危険から身を守るために重要なものです。また危険物ともなれば、取り扱いには責任が生じるため把握しておく必要があるでしょう。
・化学物質を取り扱う前の確認:危険性を把握し、安全対策を講じる
・緊急時の対応:応急処置や漏出時の措置を迅速に行う
・使用者の知識向上・従業員への教育:SDSの内容を使用者・従業員に周知し安全や性質に対し教養を深める
<注意点>
こんな場合には注意
SDSは製造方法や法改正にともない内容が変更される場合があるため、常に最新の情報を確認する必要があります。また専門用語や技術的な内容が含まれているため場合があるため、必要にであればメーカーや販売店に相談をする
<まとめ>
今回のまとめ
SDSは、塗料や溶剤(化学物質)を取り扱う上で欠かせない情報源です。SDSの内容をしっかりと理解し、安全な作業環境で調色や塗装を楽しみましょう。
[記事を書いた吉田裕志について]
吉田裕志(よしだ ひろし) B型 職人気質
有限会社レインボーペイント代表取締役
調色歴20年、国家資格である単一等級調色技能士、一級塗装技能士を持ち、
今でも調色に情熱を注ぐ
座右の銘 「背中の汚れは調色マンの恥だ」